フルタイムでベンチャー企業に挑戦する越境学習プログラム「レンタル移籍」の特徴

 

近年、企業における「越境学習」が注目されるようになり、越境を支援するサービス・プログラムが増えました。2015年から越境学習に取り組んでいる私たちローンディールも、これまで大企業100社・累計800名以上の大企業人材に越境機会を提供してまいりました。

具体的には、フルタイムでベンチャー企業に挑戦する「レンタル移籍」、3ヶ月×20%でベンチャー企業のプロジェクトに参画する「side project」、週1回90分の時間でベンチャー企業の経営会議に参加する「outsight」といった形で、ご提供するプログラムの選択肢も年々多様になりました。

そこで、今回は、2015年から取り組んでいる、フルタイムでベンチャー企業に挑戦する「レンタル移籍」の特徴について、私たちが大切にしていることとともに、改めてご紹介します。

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ー「レンタル移籍」とは?

「レンタル移籍」は、半年や1年、フルタイムでベンチャーに越境するのが特徴です。越境学習が多様化し、カジュアルな越境学習プログラムも増えていますが、「レンタル移籍」はベンチャーにフルコミットするという特性があります。

半年や1年間小規模な組織にフルコミットするわけですから、経営者と一緒に会社の方向性を決めるような意思決定をしたり、事業の企画からローンチ・運用まで一気通貫で行うことができるなど、大企業ではなかなかできない経験を短期間で得ることができます。

そうした中で「レンタル移籍」は主に、

・次世代リーダー・経営幹部候補者の育成
・ 新規事業を推進する人材の育成
・ 研究開発人材、本社人材への事業経験提供

などで活用いただいています。

それでは私たちが「レンタル移籍」をご提供する上で、「ただベンチャーに行かせる」だけではない、3つの取り組みについてご紹介します。

特徴1:新進気鋭のベンチャーで“超実践的な経験”が積める

現在、スタートアップ・NPOなど800社以上(※2024年9月現在)のさまざまなベンチャー企業が、レンタル移籍者の受け入れ先として登録いただいています。どんな企業でもご登録いただけるわけではなく、お話しさせていただいた上で、しっかりレンタル移籍の趣旨を理解いただき、移籍者の成長と事業成長の双方の実現を目指してくださる企業のみにご登録いただいています。

その中には、将来のユニコーン企業として注目されていたり、革新的な取り組みが話題となりメディアで取り上げられるなど、話題の企業もたくさんあります。また、最先端の技術に取り組む企業もあれば、社会課題に向き合うソーシャルセクターなどジャンルも多様。短期間で圧倒的なインプット・アウトプットが期待できます。

実際に、「経営者の右腕としてビジョンを創ったりマネジメントを体感した」「事業の立ち上げをゼロから任されて取り組んだ」「責任者を任された」「数億円の資金調達を成功させた」「自社との協業を実現した」など、具体的な成果が生まれているのもフルコミットだからこそだと考えます。

これまで数年間にわたり10名以上も受け入れ続けてくれているベンチャー企業もあり、「大企業人材はポテンシャルが高い」「大企業人材によってベンチャーが活性化している」などという声も聞きます。

▶︎ 導入企業・行き先ベンチャーの一覧はこちらをご覧ください。

「導入実績」

▼インタビュー記事・・・越境した大企業人材の活躍記事

▶︎ インタビュー記事・・・ベンチャー経営者が語る大企業人材の魅力

特徴2:自社で越境を活かすために「WILL・CAN・MUST」接続を行う

このようにさまざまなベンチャー企業の中から、レンタル移籍する当人が自ら企業を選ぶのですが、ベンチャー企業の経営者と面談を行い、合格を勝ち取ってはじめて自らのレンタル移籍先が決まるというのも、私たちが大切にしていることのひとつです。

会社から言われた場所に行くのではなく、「自分のWILLに基づいて決める」「自ら交渉する」など、自分の頭で考え意思決定するプロセスを通じて、本気度を高めるとともに自律的な行動の一歩目をつくります。

つまり、“いきなりベンチャー”に行くわけではなく、まずは「キックオフミーティング」というものを事前にセットし、「自分が何のために越境するのか」ということをしっかり内省し、言語化していただくというプロセスを経て、ベンチャーを選んでもらっています。

その中で、自分のビジョンやミッションなどを具体化する「WILL発掘ワークショップ」を提供しており、このワークショップを通じて、自分の思いに気づくことができ、「自分はこれを実現したいから、このベンチャーに行きたい」と語ることができるようになります。

私たちは、一人ひとりが意思を持って働くことを大事にしており、レンタル移籍から始まった「WILL発掘」の取り組みは、2024年に書籍『 WILL「キャリアの羅針盤」の見つけ方 』を出版し、多くの方に体験していただいています。

また、ベンチャーから戻ってきた後のサポートにも力を入れています。ベンチャーから自社に戻ってくるというのはいわば「越境学習の第2ステージ」のはじまり。ベンチャーでの経験をどう自社に活かしたらいいのか。カルチャーが違う中でどう実現していくのか。そうした移籍者の悩みや葛藤に寄り添います。

たとえば、その一つが「WILL/CAN/MUST」接続。移籍中に培ったCANや自身のアップデートされたWILLと、自社の業務(MUST)とを紐付け、組織で経験を発揮していくストーリーに落とし込みます。

このように、いきなりベンチャーに行く。いきなり自社に戻る。ということではなく、越境学習の前後において各種サポートを行うことで、「ベンチャーに行ってきただけ」で終わらせないようにしています。

こうした工夫を、レンタル移籍導入企業の人事担当者や所属事業部の責任者ともやりとりしながら、個人・組織の双方の目的に叶うプログラムになるよう、担当プロデューサーが一気通貫で、責任を持ってサポートしています。

特徴3:起業家、イノベーター、スペシャリスト…多様なバックグラウンドを持つメンターが伴走

レンタル移籍期間において、メンターが伴走するのも特徴です。メンターは実務経験豊富な方ばかり。皆さん、「大企業人材のチャレンジを応援したい」という思いをお持ちです。

大企業の新規事業責任者や、スタートアップの経営者、特定の分野のスペシャリストなど、まさに事業開発を実践してきた方々がメンターという役割で関わってくれています。

そのような多様なメンター陣の中から、移籍者一人ひとりの特性、移籍の目的などに合わせて、どんなメンターの方がいいのかを検討し、アサインをしていきます。レンタル移籍が開始されると、メンターは、移籍者が書いた週報に返信して内省を促したり、月1回の「1on1」など、移籍者の成長に伴走をします。

初めてのベンチャー。初めての業務。移籍者は馴染めず、どのようなマインドで向き合えば良いか悩んだり、どのように行動を起こせばいいか、きっかけが掴めなかったりします。

そんな時に経験豊富なメンターが、良き理解者となり、アシストします。

移籍者の皆さんのお話を伺うと「メンターの言葉で前に進むことができた」「行き詰まっていたが打破するヒントをもらえた」など、なくてはならない存在になっている様子。

▶参考 多様なメンターの方々(「メンバーリスト」よりご覧ください)

ちなみに、移籍者にとって、同じくレンタル移籍を経験した仲間の存在も大きいようです。

ローンディールでは、レンタル移籍者(卒業生含む)同士のコミュニティも運営しており、現在では300名以上の方が参加しています。移籍者同士が悩みを相談しあったり、互いに活動をサポートし合うなど、さまざまな動き・つながりが生まれています。

* * *

今回は「レンタル移籍」の特徴的な施策を一部ご紹介させていただきました。

また、「レンタル移籍」以外にも、3ヶ月×20%でベンチャー企業のプロジェクトに参画する「side project」、週1回90分の時間でベンチャー企業の経営会議に参加する「outsight」といった越境学習プログラム、「WILLを起点にした研修プログラム」なども提供していますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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