ベンチャーの課題解決が、自社を変えるきっかけに【outsight】

大企業社員100人 × ベンチャー経営者が本気で議論する実践研修「outsight(アウトサイト)」はおかげさまで2周年を迎えました。これまで42社にご参加いただき、累計約300名の方がベンチャー企業のリアルな事業課題やその解決策について議論してきましたが、現在は次なる動きも生まれ始めています。そこで今回、2022年から参加いただいているNTTドコモ九州支社の担当者・松永敦さんに、「outsightが自社にもたらしたもの」についてお話を伺ってみました。インタビュアーはoutsight 運営責任者の細野が務めます。

ー会社の外に出ると知らないことが多いという現実


細野:御社から課長職2年目以上の23名の方がご参加いただきましたが、改めて御社がoutsightを導入した背景を教えていただけますか。

松永:弊社では毎年、管理職向けに育成研修を行なっています。これまでは外部講師の方と連携して、講演会や勉強会などの座学を取り入れていましたが、時代の流れに合わないんじゃないかなと思い始めたんです。コロナ以降、オンラインに切り替えたものの、やっていることはこれまでと一緒で。もっと普段できない体験の方が良いのではないかと思うようになりました。

じゃあ、どんな体験がいいのかと考えた時に、やはり外に触れることが大事だなと。我々は社内で起きていることには詳しいんですが、一歩外に出ると知らないことが多いんですよね。それなのに「どうやって変革を起こそうか」という議論をしていることに疑問を感じて。私自身もこれまで社外のパートナーやお客様と一緒に仕事をすることで、大きく成長できた実感がありました。そうした経験を社内でもっと増やしたいと考えていました。

加えて、社内で実現性の高い事業アイデアが生まれず、なかなか前に進まないという課題もありました。そんな中でoutsightに出会って、これだと!

松永敦さん(NTTドコモ 九州支社 企画総務部人事担当)
NTTドコモのモバイル通信事業における販売戦略、販売店コンサルティング、1to1マーケティング等の業務を経て、2021年4月より九州グループの人事担当マネージャーに。多様な人材活躍に向けて人事育成改革に日々奮闘中。
細野 真悟(outsight 運営責任者 / 株式会社ローンディール CSO)
リクナビNEXT、リクルートエージェントなどのサービス企画担当を経て、リクナビNEXT編集長、執行役員に。退職後、2017年からローンディールのCSOとして参画。2021年4月「outsight」をローンチ。ベンチャー数社の戦略顧問や大企業数社の新規事業部門のメンターも兼任。

 

細野:コロナをきっかけに会社が変化していく中で、ちょうど良いタイミングだったと。まずは松永さん自身がご参加いただきましたね。

松永:実際に私自身が経験してみて、ベンチャーの経営者の生の声や考え方に触れられて非常に良かった。また、自分たちが出したアイデアに対して社外から優しくも厳しい視点で「それじゃ通用しないよ」など(笑)、ハッキリ言ってもらえることも魅力的でしたね。他社の参加者のレベルが高い話も良い刺激になりました。

細野:その後、御社に導入いただいたわけですが、実際に参加したメンバーからはどのような感想がありましたか。

松永:「とにかく刺激的な時間だった」と言っていました。経営者の考えを知ることができたことはもちろんですが、周りの参加者のレベルの高さにも驚いたという声も多かったですね。他社の参加者は弊社より若い方も多かったですが、「ここまでしっかりと自身の意見を発言できる」ということに驚き、「自分が情けなく感じた」という意見も挙がり、狙い通りでした。自分に足りないところを社外のフィルターを通して見ることができたのは、貴重な経験だったようです。危機感を持ち、もっと頑張らないといけないという意欲を掻き立てられたと聞いています。

「outsight」への平均参加期間は6ヶ月間。その間にひとりの参加者がどのような経験をするのかを数字でまとめたもの。プレスリリースより抜粋。

ー嬉しい誤算。メンバー間に生まれた新たな議論。


細野:それは良かった。みなさん前向きに取り組んでいただいたんですね。危機感を持ったことがその後の動きにつながっていきそうですか。

松永:outsightに参加している時は「ドコモの社員」という意識ではなく、経営者の視点で考える必要があると思いますが、同時に「ドコモとして取り組むことで、何か自分たちができることがあるんじゃないか」という視点が得られたようです。「参加したメンバーで集まって議論したら何か新しい価値を生み出せるんじゃないか」、そんな会話も生まれています。

細野:それはめちゃくちゃ面白いですね!

松永:嬉しい誤算でしたね。メンバーとはコミュニケーションツールの「Slack」で意見を出し合い議論していますが、それだけでは足りないという雰囲気になっています。実際にオフラインで会い、ワイワイガヤガヤ意見を出し合いたいと、意欲がすごく高まっていますね。

細野:いい流れですね。今後、どのような動きを期待されていますか。

松永:メンバーには今後、管理職として更に周りに影響を与えられるようになって欲しいと思います。今回の経験を一過性のものにせず、大事にして欲しいです。メンバーも同じ思いを持ってくれていると感じています。

細野:今回、営業・コーポレート・インフラ部門など、御社のいろいろな部署の方に参加していただきましたが、部署や会社全体への波及効果はどうでしょうか。

松永:社内で「もっと学ぼうよ」とか「こういうプログラムがあるからどう?」と紹介しあうような動きが生まれていて。以前はなかったので、かなり大きな変化だと思いますね。管理職ともなるとどうしても学びの場が少なくなってしまうのですが、outsightでの学びによって、部下や周囲の人々に伝えようという機運が盛り上がっていると感じています。

また、数人の参加メンバーから言われたのが「自分たちだけじゃなく、一般社員にもoutsightを経験させてあげたい」ということ。弊社では様々な育成プログラムを実施していますが、最近は自律を意識し、希望者が自ら立候補する取組を増やしています。outsightのようなプログラムを経験して鍛えられた人たちが、「自分がやってみて良かったから」と次の世代の人たちに推薦する。それを聞いた後輩が手を挙げ、そのまた後輩が手を挙げて、というように伝播していき、社内で自立の輪が広がっていくと良いなと。

ー管理職が変われば会社も変わる


細野:outsightに参加したメンバーが、社内の意識に変化を起こすきっかけとなっているということで、僕も本当にご一緒できて良かったなと思います。ちなみに、松永さんご自身にも何か変化はありましたか。

松永:日々アップデートしていかないといけない、という思いが強くなりましたね。社員にプログラムを受講させるだけさせておいて、自分は「お疲れ様でした」と言うだけでは反感を買ってしまいますから(笑)。人事担当として日々学んでいるところを他の社員にも見せないといけないな、と思います。

最近嬉しいのは、私のチームメンバーも自ら「これを経験してみたい」「これを勉強していきたい」と積極的に学ぼうとしてくれています。今回のoutsiht参加メンバーなど、周囲の社員に刺激を受けているようです。そういった動きを見て、更に私自身ももっと成長したいと意欲を掻き立てられています。

細野:最後に。どんな課題感を持っている企業にoutsightは向いているのか、実際に経験した立場として率直な意見を教えていただけたら嬉しいです。

松永:大企業はどこも必要なのではないでしょうか。たいていのことは社内で完結してしまうため、結果、世の中の動きに気付きにくかったり、危機感を抱きにくくなったりしてしまうということは、少なからずどこにでも起こっていることだと思います。

今回、我々は参加メンバーを管理職に絞って募ったんですが、これも良かったと思いますね。管理職は社内への影響も大きいので、自分が学んだことや考えたことを周囲に対して発信しやすい立場にあります。各部署の主要な管理職の人々が声をあげると、会社の雰囲気が一気に変わるので、そういう意味でも良かったなと思いますね。今後もよろしくお願いします。

細野:こちらこそ。NTTドコモ九州支社さんでの今後の動きが楽しみです!

Fin

【「outsight」1ヵ月無料体験 受付中!】

1社最大4名まで参加いただけますので、周囲の方や決裁者の方などもお誘いあわせの上ご参加ください。以下のフォームより「無料体験希望」とお送り下さい。
※ 法人での参加となりますので、個人での参加はご遠慮ください。

協力:株式会社NTTドコモ 九州支社
Report:渡辺裕希子

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