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自律共創人材の見つけ方、育て方 ~挑戦し続ける社員を増やす仕組みづくりとは~【人事のための対話会レポート #50】

こんにちは。ローンディールの野島です。

今回は、2026年8月に開催された「人事のための対話会」の様子をダイジェストでお届けします。株式会社NTTドコモ 総務人事部 キャリアデザイン室 室長 室住篤子さんをゲストにお迎えし、自律共創人材の発掘・育成や、社員の挑戦を後押しする仕組みづくりについて考えました。

大企業の人事担当者の方が、社員の「挑戦」を行動につなげるヒントを持ち帰ることができる内容です。

ローンディールでは月に1回、人事の皆さんの越境機会として「人事のための対話会」を開催しています。大企業・ベンチャーを問わず、人と組織の可能性を信じ活動をされている方々が集まり、特定のテーマに対して他社事例を聞いたり、それぞれの課題を共有しながら意見交換する――そんな場です。

「個人の挑戦」を支える、ドコモの人的資本経営

室住さんは、iモードの全盛期にドコモへ入社し、長く技術職として開発業務に携わってきました。二人のお子さんの産休・育休を経て人事に異動し、ダイバーシティ推進の担当に。その後、自ら出向や転籍などを経験し、「技術畑」と「人事畑」を行き来しながらキャリアを歩んできたそうです。ご本人いわく、これもまた一つの「小さな越境」だったとのこと。

ドコモでは、人的資本経営を「事業の挑戦」「個人の挑戦」「風土・文化」という3本の柱で捉えています。室住さんが室長を務めるキャリアデザイン室が担っているのは、このうち「個人の挑戦」と「風土・文化」の部分。「個人の挑戦=キャリア自律」と位置づけ、さまざまな施策を展開しています。

(投影スライドより)

「個人の挑戦」から、組織や社会につながる行動へ

今回印象的だったのは、「個人の挑戦=キャリア自律」で終わらせず、その先の組織や社会につながる行動までどう生み出していくか、というお話でした。

施策を進めるにあたっては、まずデータ分析から着手したそうです。そこで見えてきたのが、「やってみたい」というマインドの変容は起きても、実際の行動にはなかなか結びつかないという、世代を問わず共通する課題でした。アンケートでも「キャリア自律が必要」と答える社員は9割に上る一方、「実際に行動している」と答えたのは約半数にとどまっているといいます。

こうした課題を踏まえ、ドコモではキャリア自律に向けてさまざまな施策を展開しています。

  •   社内ダブルワークや公募など、実際に「やってみる」機会をつくる(20%稼働で他部署の業務を経験できる社内ダブルワーク、社内公募でのポスト異動、等)
  •  キャリフェスなどを通じて、社内の越境施策にどんな選択肢があるのかを知ってもらう
  • 社内のキャリアコンサルタントやAI前田社長なども活用しながら、自分のキャリアを相談し考える機会をつくる(国家資格を持つ社員によるキャリアサポート、AI前田社長との壁打ち、等)
  • 一人ひとりのスキルや経験、キャリア意向などのデータを一元化し、次の機会につなげる(総務人事部内に「Tech担当」を数年前に新設、ドコモ内で定義した約400種類のスキルをAIによって可視化、等)

一方で、制度をつくれば人が動くわけではありません。

(投影スライドより)

「まずトライアル」を繰り返しながら、浸透させる

たとえば社内ダブルワーク(20%稼働で他部署の業務を経験できる制度)も、2019年にトライアルを始めた当初は、「なぜ自分の部署の社員の稼働を2割も他部署に出さなければいけないのか」と管理職からはネガティブに受け止められ、なかなか進まなかったそうです。

出す側のメリットを伝えたり、実際に参加した本人と上司の声を社内に発信したり、開始前の意識合わせ、終了後のフィードバックの仕組みを加えたり。

軌道に乗るまでには1年半〜2年ほどかかったそうですが、開始から7年が経った現在では、年間約1,000人以上の社員がこの制度を活用するまでに広がっているとのことでした。

さらに一歩踏み込んだ挑戦の場として、6か月間(10月〜3月)の新規事業創発プログラム「ドコモアカデミー」も用意されています。「ドコモアカデミー」の卒業後に「行動まで移した」と答えた人の割合は95.9%に上るそうで、こちらも今年度からドコモグループ外の企業に本格的に開放されるとのことでした。

対話の中で印象に残った声

後半の対話でも、皆さんからさまざまな問いや気づきが出てきました。また、各社の取り組みや悩みも持ち寄りながらの対話となりました。

•     「手を挙げる人=キャリア自律している人、とは限らない。今の仕事に夢中な人もいるし、事情があって手を挙げられない人もいる」

•     「行動する人を100%にする必要があるのか。会社としてどんな人材をどれくらい増やしたいのか、事業戦略から考えることも必要では」

•     「キャリア自律と、会社として必要な経営人材の育成をどう両立するのかも考えていきたい」

•     「公募制度を作っても、それを受け入れる文化がまだ醸成されていない」

•     「限られたリソースの中で、中間層(6割)の引き上げにどこまで注力できるのか」

おわりに

仮説を立てて、トライアルしてみる。そこで見えてきた課題をもとに、また仕組みを変える。この地道なサイクルを粘り強く回し続けていることが、今回とても印象に残りました。大きな組織だからこそ、一足飛びには変わらない。それでも「必ず前に進める」という室住さんの気概を、私たちも忘れずにいたいと思います。

最後に、ドコモアカデミー第7期(本年10月〜3月開催)についてお知らせです。

今期からローンディールが「越境実践型」プログラムとして関わり、ドコモグループに限らず他社の社員も本格的に参加できる形になります。申込締切は9月18日(金)です。人事担当者ご自身がまずトライアルとして参加してみるのはもちろん、社内で挑戦の機会を求めている社員を送り出す機会としても、ご関心のある方はぜひお問い合わせください。

次回の「人事のための対話会」も、皆さまとまたお会いできることを楽しみにしております。

※ご興味をお持ちいただいた方は、対話会フォームより、お気軽にお問い合わせください。

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