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世界で活躍する人材に必要な力とは?~グローバル企業のリアルから考える人材育成とキャリア~【人事のための対話会レポート #51】

こんにちは。ローンディールの野島です。

今回は、2026年9月に開催された「人事のための対話会」の様子をダイジェストでお届けします。

ローンディールでは月に1回、人事の皆さんの越境機会として「人事のための対話会」を開催しています。大企業・ベンチャーを問わず、人と組織の可能性を信じ活動をされている方々が集まり、特定のテーマに対して他社事例を聞いたり、それぞれの課題を共有しながら意見交換する――そんな場です。

今回のゲストは、セールスフォース・ジャパンの杉本隆一郎さん。大学卒業後、人事部門でキャリアをスタートし、20代は労務・社会保険といった実務を経験。30歳で楽天に転職してからは採用領域に軸足を移し、大手外資系企業数社(アクセンチュア、日本IBM、Adobe等)の日本採用責任者を歴任。2023年から外資系人材エージェンシーの日本法人社長を務め、事業経営の視点も加えたのち、2026年4月からはセールスフォースで日本・韓国・台湾の採用活動を統括しています。

日本を拠点に外資系企業で働く立場として、グローバル企業のリアルを語っていただきました。

外資系企業と日本企業、人材育成の何が違うのか

最初に、外資系企業と日本企業の人材育成の違いというテーマでお話を伺いました。

日本の学生は、就職ではなく「就社」のイメージで動くため、キャリアのスタート地点から違いがあります。そして、日本企業では、新卒学生を一括採用し、一般的な研修とジョブローテーションを行い、10〜15年かけて専門となる部門を決めていく育成・配置の仕組みが一般的です。

一方、杉本さんによれば、外資系企業では新卒段階から職種別採用が一般的で、学生時代に学んだことをそのまま仕事に活かすキャリア観が強いといいます。また、学生時代にインターンシップで得た実務経験を、その後の仕事につなげていくキャリア形成が多いといいます。

意外だったのは、社員の定着や社内流動性についての話です。

杉本さん曰く、

「”外資”というと、”人材の使い捨て”というイメージがありましたが、実は、とても人を大切にしていて、社内で人がぐるぐる回転しています。標準以上のパフォーマンスを出して人たちは、社内流動性が非常に高くて、歴史の長い企業であればあるほど、社員一人ひとりの勤続年数が長いんですよ。」

では、なぜそのような環境が生まれるのでしょうか。

社内で機会を得られなければ優秀な人材ほど社外に出て行ってしまうため、既存社員向けの部門説明会を通じて「手を挙げる」文化を醸成する。新規ポジションの多くを社内公募で埋めたり、社内流動性を高める工夫は、マネージャーの評価指標にも組み込まれているそうです。

一方で、会社が用意するのはあくまでプラットフォームであり、それを掴みにいくかどうかは本人次第。「個人が自分のキャリア形成において会社を利用する」という、関係が成り立っている点が印象的でした。

世界で活躍する人材とは、どんな人か

続いて、グローバルに活躍する人材の要件について伺いました。

杉本さんが楽天時代に携わった海外MBAホルダー採用を通して見えた”活躍する人”の要件は、「前例がない中で自分でゴールを設定し、そこにたどり着くための道筋を立て、自らコミットしてやりきること」とのこと。

また、採用活動の中では、

「自立性が高く、自走型で、うまくいったこともいかなかったことも自分に非があると受け止め、改善に向き合える人。他責にせず、すべて自分の責任として引き受けてやりきれる人かどうか、『他責傾向がないか』を必ず見極めている。」とのことでした。

杉本さん自身、海外本社とのやり取りで、トップダウンで降りてくる指示に対しては、感情論ではなく事実と予測を揃え、複数の代替案(オルタナティブソリューション)を用意した上で、相手に選択してもらう。自分の意見は必ず文字に起こして残す。このようなことを積み重ね、経験がないことであっても、過去のやり方に縛られず、客観的にゴールへのアプローチを考え、それをやり切れることが大事だと語っていたのも印象的でした。

対話・リフレクションから生まれた声

•     グローバル人材の評価はTOEICなど英語力で測られがちだが、それだけでなく、マイノリティの中でも活躍できるマインドセットを持った人材を増やす視点が必要ではないか。

•     グローバル人材の要件として、「異文化理解力や多様なバックグラウンドの中で意思決定し導いていく力」や「やり切る力」が重要。

・グローバル人材として育つ素養のある人をどう見極め、機会を提供するか。

・日本企業の計画的な実行力やオペレーション力も強みだと感じた。

まとめ:グローバル人材に共通する力とは

今回の対話を通じて見えてきたのは、グローバルに活躍する人材の条件は、必ずしも語学力や海外経験の有無ではないということでした。

自分で考えて仮説を立てる力、未知の状況でも実行していく自責の姿勢、「今やるべきことは何か」を事実に基づいて周囲に伝え、突破していく力、そして最後までやり切る力が、キーワードとして出てきました。 

どうすればこの力を意図的に育成できるのかは、まだまだ議論の余地があるテーマとして、また皆さんと対話できればと思います。

次回は10月20日(火)11:00〜12:30を予定しています。

株式会社Awarefy代表 小川晋一郎さんをお迎えして、メンタルヘルス・ウェルビーイングをテーマに、心身ともに健やかに働き続けるには?を参加者の皆さんと一緒に考えます。

ご興味をお持ちいただいた方は、対話会フォームより、お気軽にお問い合わせください。

ローンディールでは、ポッドキャスト「人事のための越境タイム」も配信中です。

対話会に関連するテーマも取り上げていますので、ぜひ通勤時間などにお聴きください。

▼番組はこちら

▼2026年8月度対話会レポ―ト

自律共創人材の見つけ方、育て方 ~挑戦し続ける社員を増やす仕組みづくりとは~

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